| 田口興輔 Kosuke TAGUCHI 国立音楽大学声楽科卒業、同専攻科修了。 1971年「ホフマン物語」のホフマンで「インターナショナルな声」と注目を集め、1972年「ラ・ボエーム」のロドルフォで、「新しい時代の到来を感じさせるテノールの出現・・・」と絶賛を浴びる。以降、二期会、藤原歌劇団などの公演で、プリモテノールとして30演目以上も演じ、文字どおり実力と人気を兼ね備え、イタリアオペラにはなくてはならない貴重な存在として今日に至っている。 1975年からイタリアに文化庁派遣在外研修員として留学し、マリア・カルボーネ女史、ジュゼッペ・パタネ氏(指揮者)に師事。ベルカントを駆使した歌唱には艶があり、官能的で媚が無く、レパートリーの広さと、音楽性の豊かさには定評がある。オペラでは、「トスカ」のカヴァラドッシ、「シモン・ボッカネグラ」のガブリエレ、「カルメン」のホセ、「リゴレット」のマントヴァ公爵などが特に絶賛を博し、1988年、第16回ジローオペラ賞を受賞。さらに、「トロヴァトーレ」のマンリーコ、「トゥーランドット」のカラフの公演に、第22回ジローオペラ大賞を受賞。 コンサートでもヴェルディの「レクイエム」、モーツァルトの「レクイエム」、ベートーヴェンの「第九交響曲」、マーラーの「大地の歌」など、ソリストとしても評価が高い。 リサイタルも数多く、サントリーホール、新宿文化センター等や各地で行われ、紀尾井ホールでの、デビュー35周年記念リサイタルでは、日本オペラ界に於いての重鎮としてふさわしい演奏を披露した。最近では、2006年5月20日、浜離宮朝日ホールにおける、国立音楽大学退官コンサートでは、衰えを知らない声、天性のハイセンスな音楽性、高音保持に見られる卓抜した技術を披露し、田口メソードの正当性を証明したかたちで、田口興輔のさらなる現役を期待させ、確信させた。 また、海外に招かれての演奏会も数多く、1996年2月には、イタリア・サレルノ市に招かれて、ヴェルディ歌劇場において、カルーソー記念テノールガラコンサートに、ニコラ・マルティヌッツィらとともに出演し、大喝采を浴びた。 また、1997年新国立劇場の柿落とし、團伊久磨作曲、オペラ「建」では任忍代別天皇を演じ、1998年「ナブッコ」のイズマエーレ、さらに2000年「サロメ」のヘロデ、2001年「リゴレット」のマントヴァ公爵を演じ高い評価を得た。 また優秀な門下生も数多く、世界に羽ばたく声楽家を輩出し、指導者としての存在感も大きい。 現在、二期会会員・幹事、元国立音楽大学教授、日伊音楽協会理事、日本音楽教育振興財団選考委員、宮城県北オペラ協会音楽監督、ぐるーぷ・ぐっち主宰。 |